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私は物心ついた頃から絵を描くのが大好きで、暇さえあればひたすら絵を描いているような子供でした。
単純に描くのが好きだったというのもありますが、4つ上の姉が本当に絵が上手だったので、それを真似して、対抗していた部分が一番大きかったです。
姉と同じお題で絵を描いて、母にどちらが上手か評価してもらうという遊びの中で、どんどん上達し、
次第には姉よりも上手だと言われる事が増えました。
しかし、それはあくまでも技術的な部分での話です。元々姉の模倣から始まった私の絵はオリジナリティがまるでないんです。
姉は独創的な絵を描くのが得意でしたが、私は既存の絵や写真の模写が得意なだけで、芸術家としての才能はありませんでした。職人芸は芸術じゃないなんて言われた事もありましたし、元々の画家の好みも、結構マイナーみたいで、一般受けしない絵ばかり。
画家になりたいと思った事もありましたが、色々あって、夢は諦めざるを得ませんでした。普通に就職し、結婚したのです。
最近になってやっと時間に余裕が出てきたので、趣味程度に某コンテストに応募するようになりましたが、やはり落選続きです。
芸術と言うのはそれを見た人の感受性頼り。採用するのもその人の好みですから、なかなか難しいですね。
自分からしてみたら意外な絵が入賞したり、逆にいいなと思った人の作品でも何にもひっかかってなかったり。
でも誰か一人でも自分の絵を好きだと言ってくれる人を信じて、描き続けるしかないんですよね。
いつか人を笑顔にさせるような絵を描きたいと思いながら、今日も描き続けます。